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主題歌 単行本 – 2008/3/4
柴崎 友香
(著)
柴崎友香最新小説 ある会社に集う「女子好き」な女子たち。日常の何気ない日々を新鮮なタッチで描く傑作小説「主題歌」。芥川賞の候補にもなった「主題歌」他2編収録。
- 本の長さ189ページ
- 言語日本語
- 出版社講談社
- 発売日2008/3/4
- ISBN-104062142155
- ISBN-13978-4062142151
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登録情報
- 出版社 : 講談社 (2008/3/4)
- 発売日 : 2008/3/4
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 189ページ
- ISBN-10 : 4062142155
- ISBN-13 : 978-4062142151
- カスタマーレビュー:
著者について
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1973年、大阪府生まれ。大阪府立大学卒業。
99年「レッド、イエロー、オレンジ、オレンジ、ブルー」(文藝別冊)でデビュー。
2007年『その街の今は』で芸術選奨文部科学大臣新人賞・織田作之助賞大賞、10年『寝ても覚めても』で野間文芸新人賞、14年『春の庭』で芥川龍之介賞を受賞。
著書に『きょうのできごと』(行定勲監督により映画化)、『次の町まで、きみはどんな歌をうたうの?』、『主題歌』、『星のしるし』、『週末カミング』、『ビリジアン』、『わたしがいなかった街で』、『千の扉』『公園へ行かないか? 火曜日に』『よう知らんけど日記』など。『寝ても覚めても』が映画化され、2018年9月1日公開、カンヌ国際映画祭コンペティション部門正式招待作品。
カスタマーレビュー
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2014年1月16日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
表紙にひかれて購入しました。内容はとても繊細で読み応えがありました。
2012年12月1日に日本でレビュー済み
この作品集に収められた3編の共通点は、それまで一貫して一人称で小説を書いていた柴崎友香が三人称で書いた作品ということなのだけれど、単純な三人称にはなっていなくてかなり独特の書き方がされている。
基本的には主人公の実加の視点で書かれているのだが時どき別の人物の視点が入ってくる。
文庫から少し引用すると
P53「二十歳のりえの多少スローで舌足らずな話し方に、実加はうんうんと頷いた。りえはその反応をおでんを買いに来るおじいちゃんに似てると思った」や
P63「絵だけでじゅうぶんいいのに、と実加はいつももったいなく思うが、森本は森本で実加にそう思われていることはとっくに知っていてそれで構わないと思っていた」
といった場面で実加は話している相手が思っていることを知らない。これだけだとよくある三人称多視点小説のように思われてしまいそうだけれど、そのような小説の書き方によくある「神の視点」みたいなものとは違っていて、
同じ場所にいる人達が違うことを考えていたり、あるいは知らず知らず同じことを考えていたり、ということをコミュニケーションの断絶みたいな否定的な意味でなくフラットに表現している。
これ以降作者はしばらく一人称主体に戻っていることから本書の書き方が挑戦的なものであったことが想像されるのだが、近作の「わたしがいなかった街で」では一人称と三人称についてさらなる挑戦がなされている。
そのことは文芸誌の評論なんかにも書かれていたのでここで書く必要はないかもしれない。
基本的には主人公の実加の視点で書かれているのだが時どき別の人物の視点が入ってくる。
文庫から少し引用すると
P53「二十歳のりえの多少スローで舌足らずな話し方に、実加はうんうんと頷いた。りえはその反応をおでんを買いに来るおじいちゃんに似てると思った」や
P63「絵だけでじゅうぶんいいのに、と実加はいつももったいなく思うが、森本は森本で実加にそう思われていることはとっくに知っていてそれで構わないと思っていた」
といった場面で実加は話している相手が思っていることを知らない。これだけだとよくある三人称多視点小説のように思われてしまいそうだけれど、そのような小説の書き方によくある「神の視点」みたいなものとは違っていて、
同じ場所にいる人達が違うことを考えていたり、あるいは知らず知らず同じことを考えていたり、ということをコミュニケーションの断絶みたいな否定的な意味でなくフラットに表現している。
これ以降作者はしばらく一人称主体に戻っていることから本書の書き方が挑戦的なものであったことが想像されるのだが、近作の「わたしがいなかった街で」では一人称と三人称についてさらなる挑戦がなされている。
そのことは文芸誌の評論なんかにも書かれていたのでここで書く必要はないかもしれない。
2009年10月3日に日本でレビュー済み
ワタシもかわいい女子が好き。
この本を読んでそのことに気付けた、と言うか、他の女性(女の子?)達も
そういうの、あるのねぇと知った、その点に於いては良かったかな^^。
表題作「主題歌」の中で、誰もが目を奪われてしまう程に
かわいい‘りえちゃん'が、「モデルとか誰が好き?」と問われ
「わたしはぁ、太田莉菜さん。かわいすぎるから莉菜さんだけ
さん付け」と答える節があり、
・・・あぁ、分かる〜・・・としみじみ。
作者と同年代であり、かつ同じ郷里(大阪)であるが故に
例えば土地勘や流行ったモノなど、分かる部分も多いので
柴崎さんの本はたまに読むのですが、内容から言って云々は…
人それぞれ、ですものね。色んな本があって良い。
みんなが皆、個性の主張しまくり、だなんて、疲れるもの(笑。
タイトルの「主題歌」とは何か、ず〜っと気になりつつ読みましたが、
・・・あぁ、そういうことぉ!・・・
そこが1番、ワタシ的に、良かったデス^^。
この本を読んでそのことに気付けた、と言うか、他の女性(女の子?)達も
そういうの、あるのねぇと知った、その点に於いては良かったかな^^。
表題作「主題歌」の中で、誰もが目を奪われてしまう程に
かわいい‘りえちゃん'が、「モデルとか誰が好き?」と問われ
「わたしはぁ、太田莉菜さん。かわいすぎるから莉菜さんだけ
さん付け」と答える節があり、
・・・あぁ、分かる〜・・・としみじみ。
作者と同年代であり、かつ同じ郷里(大阪)であるが故に
例えば土地勘や流行ったモノなど、分かる部分も多いので
柴崎さんの本はたまに読むのですが、内容から言って云々は…
人それぞれ、ですものね。色んな本があって良い。
みんなが皆、個性の主張しまくり、だなんて、疲れるもの(笑。
タイトルの「主題歌」とは何か、ず〜っと気になりつつ読みましたが、
・・・あぁ、そういうことぉ!・・・
そこが1番、ワタシ的に、良かったデス^^。
2010年10月13日に日本でレビュー済み
関西に住む女性たちの何の変哲もない日常を描いた作品。単調な展開が残念。
2008年5月22日に日本でレビュー済み
11月から12月までの約1ヶ月、(同性愛でなく)そこに「存在する可愛さとしての女の子」が好きな女性達の物語。
柴崎友香の作品に共通する会話のリアリティ、日常の些細な出来事の描写は今作でも非常に上手く(かつ丁寧に)書かれています。
その上で、過ぎ行く日々の中でのささやかな幸せ、他者とのつながりを大事にしようとする登場人物達の行いをとても愛おしく感じます。
(10代ー20代の少女が持つ輝く季節がいつまでも続かないということの時間的なせつなさ。)
物語ラストに登場する結婚式での歌声、「この歌がここで歌われたことは消えてしまわない」という主人公の思い(その瞬間、一時)が響きます。
柴崎友香の作品に共通する会話のリアリティ、日常の些細な出来事の描写は今作でも非常に上手く(かつ丁寧に)書かれています。
その上で、過ぎ行く日々の中でのささやかな幸せ、他者とのつながりを大事にしようとする登場人物達の行いをとても愛おしく感じます。
(10代ー20代の少女が持つ輝く季節がいつまでも続かないということの時間的なせつなさ。)
物語ラストに登場する結婚式での歌声、「この歌がここで歌われたことは消えてしまわない」という主人公の思い(その瞬間、一時)が響きます。
2008年4月21日に日本でレビュー済み
私も、女子が好き。
……そう、かわいい女の子を見ているとなぜか幸せな気持ちになったり、女の子と、女の子の話をするのが楽しかったり。そういう感情が当たり前にあるのに、そのことについてよく考えたことがなかった。そういう感情は、「いい男って少ないよねー、出会いがないよねー」とか「女どうしは話が通じるよね」とかいうお定まりの言説とは違って、意識されないけど、潜在的にはすごく強い感情だった……ということに気づいたわ、この小説を読んで。
というかもう、この小説を読んでる間、ずっと幸せだった。かわいい女の子がいっぱい出てきて、そういう女の子をかわいいと思う感情を「男性俳優やジャニーズ事務所の誰彼が好きだというのと同じことなのか違うことなのか」考え、「同性愛というわけでも」ないけど「ただ、かわいい女の子やきれいな女優を見ていると、それだけで幸せな気持ちになる」理由を、ただかわいいからとしか言いようがなくて、「『だってかわいいねんもん』という一言で」自分の「単純な気持ちを分析するのをやめてしまう」ことを「もどかしく思っても」いる、主人公の実加に共感する。
実加の好きな女優がスカーレット・ヨハンソンとエマニュエル・ベアールとニコール・キッドマンと「水中花」の頃の松坂慶子、というあたりは「うそーっ私もっ!」と思うし、女の子ばかりを部屋に呼んで美味しいものを沢山食べる、女の子カフェの場面は何度でも読み返したい。そして「かわいい子が一生懸命かわいいことしようとしてるのを見たら胸が詰ま」って「泣きそうに」なる、という小田ちゃんの言葉にも共感する。そう、柴崎友香ちゃんを好きなのは、かわいい友香ちゃんが一生懸命、今ここにある瞬間の幸せ、みたいなものを小説で伝えようとする、そのかわいさに打たれるからなのだ。
疲れて眠ってしまった実加を見つめる、恋人洋治の目線も、いい。116頁の短い段落、大好き。
……そう、かわいい女の子を見ているとなぜか幸せな気持ちになったり、女の子と、女の子の話をするのが楽しかったり。そういう感情が当たり前にあるのに、そのことについてよく考えたことがなかった。そういう感情は、「いい男って少ないよねー、出会いがないよねー」とか「女どうしは話が通じるよね」とかいうお定まりの言説とは違って、意識されないけど、潜在的にはすごく強い感情だった……ということに気づいたわ、この小説を読んで。
というかもう、この小説を読んでる間、ずっと幸せだった。かわいい女の子がいっぱい出てきて、そういう女の子をかわいいと思う感情を「男性俳優やジャニーズ事務所の誰彼が好きだというのと同じことなのか違うことなのか」考え、「同性愛というわけでも」ないけど「ただ、かわいい女の子やきれいな女優を見ていると、それだけで幸せな気持ちになる」理由を、ただかわいいからとしか言いようがなくて、「『だってかわいいねんもん』という一言で」自分の「単純な気持ちを分析するのをやめてしまう」ことを「もどかしく思っても」いる、主人公の実加に共感する。
実加の好きな女優がスカーレット・ヨハンソンとエマニュエル・ベアールとニコール・キッドマンと「水中花」の頃の松坂慶子、というあたりは「うそーっ私もっ!」と思うし、女の子ばかりを部屋に呼んで美味しいものを沢山食べる、女の子カフェの場面は何度でも読み返したい。そして「かわいい子が一生懸命かわいいことしようとしてるのを見たら胸が詰ま」って「泣きそうに」なる、という小田ちゃんの言葉にも共感する。そう、柴崎友香ちゃんを好きなのは、かわいい友香ちゃんが一生懸命、今ここにある瞬間の幸せ、みたいなものを小説で伝えようとする、そのかわいさに打たれるからなのだ。
疲れて眠ってしまった実加を見つめる、恋人洋治の目線も、いい。116頁の短い段落、大好き。